香田証生さん殺害で感じたこと


香田さんの最後の言葉となった
「すみませんでした。また日本に戻りたいです。」
という言葉が耳に残ります。
今回の事件に対して小泉首相の「最善は尽くした」
という言葉はそんな香田さんの言葉とは裏腹に
とても冷たく感じられました。
若い時って無茶したり、いろんな経験したい
と思う気持ちってありますよね。
本当に悲しい。


以前、大学のゼミでサミュエル・ハンチントン
文明の衝突」を読みました。
ハンチントンの言うイスラム対西欧という図式は
当時はイスラム社会が西欧社会に対して対抗するほどの
力を持つとは思えず、半信半疑でしたが
結果的に彼のその予見はみごと当たっています。


ハンチントンは日本に対しては、
文明的に孤立している国なので超大国になる予定の中国と
仲良くしておいたほうがよいと述べています。
現在はすっかりアメリカ追従の姿勢をとる日本ですが
パワーバランスが中国に傾いた時、中国寄りになるだろうとの事。


最近の本「分断されるアメリカ」では
アメリカ人してのアイデンティティ自体が揺らぎはじめ、
アングロ・プロテスタント文化とヒスパニック文化に
分離しはじめている事を言及しています。

ん〜これもさすがに鋭い指摘。

確かにヒスパニックの人口が多くなったアメリカは黒人問題の次は
自国のヒスパニックに対する対応をせまられる時が来る気がします。
というか、もう来ているの?


結果的に文明の衝突は細分化されて世界各国の国内でそれぞれ
小さな衝突が起こるようになっていくのでしょうか。


分厚い本なので新書でまた出版されないかなあ


分断されるアメリカ ナショナル・アイデンティティの危機